財政法4条と憲法9条

確かに、田中角栄の列島改造論のように、公共事業主体の国債発行は十分に効果を発揮し、一見、強い日本が出来つつあった時期もありました。

しかし、米のプライドであるNYの摩天楼等を買収した日本に対してアメリカは、「日本の大蔵官僚を使ったバブル崩壊」で報復しました。

そして、日米年次交渉等で「財政法4条の遵守」を迫り、プライマリーバランス(収支の均衡を図る)という造語で、国債発行を止めさせ、日本のデフレ脱却を30年間も阻止しているのです。

【東京ホンマもん教室】日本を滅ぼす「財政法4条」~GHQが日本に仕掛けた罠~(8月13日放送分見逃し動画)

この動画の35分くらいから、「財政法4条と憲法9条」の親和性といいますか、米の意図した「日本弱体化長期計画双璧の害毒」のお話があります。

こなさんは、「昭和日本の官僚はもっとガリガリやっとった」と言われましたが、既にGHQによって、憲法9条で「自律できない日本」、財政法4条で「自衛できない日本」というWの縛りで、無力な日本が創られていたのです。

世も末

2年前にも書いていますが、財務省の影響力を強くするためには、「景気は悪い方が良い」。

景気を良くする(国債発行が容易:積極財政)政権なら、各省庁・各方面には万遍なく予算が回りますが、景気を悪くする(国債発行が容易でない:緊縮財政)政権では、予算が全体に回りにくくなります。そうなると、実質的に予算配分を握っている財務省の立場は上がる一方。

例えば、100億円程の予算要求でも、国交省の次官級が、財務省の係長級と面談しても、財務省側は「うちの課長には60億でまとめろって言われてまして」と、ペーペー野郎が上から目線で言える立場になるのです。

そして、「うちの課長は、3年後には肩たたきがあるんで、どこか良い処は有りませんかね?」と、暗に天下り先を要求したり、「小耳にはさんだのですが、お宅のOO課長さん、少しお遊びが過ぎませんか?」とか、守秘義務がある「個人の財務情報」を調べて、実は色々なことが出来るようです。

ご存じのように、日本ではアメリカのように、政権ごとに役人をすげ替えしたり出来ません。彼らは国家公務員としての身分を保証されていますから。

昭和の時代には、「日本は官僚が優秀だから、政治家がアホでも何とかなる」と言われていましたが、今は「政治家はアホが多い上に、国民に選ばれた者ではない官僚が日本を私物化している」という状況だと思います。

政治家も官僚も、自国の国益を優先しようという「当たり前の気概」が無い。こんなんで、日本は大丈夫なんでしょうかね?

学びを辞める者達

以下の文章は面白い視点ですが、正解の1つだと思います。

村上誠一郎の全国知事会への「反減税」働きかけについて 2024-11-16

最近気付いたのですが、東大法学部という日本の最高学府を出た官僚達を筆頭にして、「若いころ勉強できた優等生」。全てとは言いませんが、大学卒業以後は謙虚に「世間の常識」を学ぶ機会が少ないのではと思います

だから、社会経験が乏しいまま「教職や報道部門等の極めて狭く特殊な世界に就いた者達」は、お仕着せの知識を無邪気に疑う事もなく、定年まで安気に過ごすという「極めて無能で不勉強な左翼」が多いのでは?

逆に、ろくに勉強していない私のような者は、社会の荒波に揉まれる中で学習する必要性を肌身に感じて、遅ればせながら死に物狂いで広範囲の事柄・事象を、自ら取捨選択してミクロ・マクロに学ぶ事になるから、結果的には良かったのだと思います。

まあ、頭が良く感性も磨かれている上に、不動さんという師のもと、最初から真っ当な学びを実践されていた こなさんのような方もいらっしゃいますけど、世の中では希少な存在だと思いますよ。

税金のお話‐01

103万円の壁見直しに地方反発 国民民主・玉木代表「地域が元気になり税収増」 2024‐11‐20

国民民主党が主張する年収が103万円を超えると所得税が発生する「103万円の壁」の見直しを巡って、地方自治体が反発している。国民民主としては非課税枠の拡大による減税で国民の手取りを増やす狙いだが、政府が国・地方で年約7兆6千億円の減収になると試算しているためだ。ただ、世論調査などでは見直しへの支持は根強く、国民民主は来夏の参院選も見据え、強気の姿勢を貫いている。

「(減税で)地域が元気になれば国税のみならず、地方税収も増えていく」。国民民主の玉木雄一郎代表は19日の記者会見で「103万円の壁」の見直しによる利点を重ねて訴えた。

少しおさらいをしましょうか。

上記の所得税は国庫に収まる国税です。都道府県や市町村に収まった税(令和2年度決算分)は以下の表の通り。

地方自治体に所得税は入りません。所得税が減った分、国からの補助金・給付金の人口割配分等が減るというという可能性はありますけどね。

第25図 道府県税収入額の状況
(単位 億円・%)
金額構成比
道府県税総額183,687(100.0)
道府県民税 55,025(30.0)
 利子割325(0.2)
 個人分49,220(26.8)
 法人分5,480(3.0)
事業税 42,983(23.4)
 法人分 40,823(22.2)
 個人分 2,160(1.2)
地方消費税 54,238(29.5)
自動車税 16,234(8.8)
軽油引取税 9,101(5.0)
不動産取得税 3,743(2.0)
道府県たばこ税 1,335(0.7)
その他 1,028(0.6)
第27図 市町村税収入額の状況
(単位 億円・%)
金額構成比
市町村税総額224,570(100.0)
市町村民税102,393(45.6)
 個人分84,267(37.5)
 法人分18,126(8.1)
固定資産税93,801(41.8)
都市計画税13,296(5.9)
市町村たばこ税8,171(3.6)
その他6,909(3.1)

ほとんどの方は、自分の市町村の税収内訳を知りませんし、議員だって知らない人ばかりです。嘘だろう?・・では、近所の議員さんに聞いてごらんなさい。「市の税収入の内訳と%を教えてよ」と。

(次に続く)

今はデフレスパイラル

【速報】国民・榛葉氏が103万円の壁めぐり村上総務相に反論「発言依頼を複数から確認している」 全国知事会にも苦言 (概略文)

完全に「103万の壁撤廃発言」の玉木潰しですね。103万円とは、「基礎控除48万+給与所得控除55万」の事です。これを超えると、アルバイト学生やパート従業員は世帯主の扶養から外れ、所得税や地方税を払う事になります。

玉木氏は「国民の手取りを増やす」ために、それを178万円まで引き上げるという提案でした。国際的に見ても、米国の控除額は280万、英214万、独163万、仏168万。日本の控除額は29年間据え置きにされているのです。

これに対して政府は、控除額のUPは7.6兆円の税収減だとして、補填財源は無いと反対されていますが、国際常識では財源は国債を充てます

何度も言いますが、「税とはインフレとデフレの調整弁」に過ぎません。国は税収額を基準にして予算を組んでいる訳ではないのです。

インフレとは供給<需要で、デフレとは需要<供給

今は30年続く酷いデフレ。しかもグローバル経済(自国の産業を保護せず、安い輸入品を買う方が正義)を推進してきた政府の過ちで、輸入材の高騰による「コストプッシュインフレ」という最低最悪の時代。

ですから、ほとんどの輸入品は日毎に値上げして、多くの低所得者は欲しい物も買えない(需要が伸びない)から、作っても売れない(供給は出来るけど)。

何も売れないから、企業は生産縮小して従業員を解雇解雇されれば、益々ほしい物は買えないという悪循環を「デフレスパイラル」と言います。

さっきの話に戻りますが、政府の7.6兆円の税収減とは、税を取らなければ7.6兆円のお金を国民が使えた事になるのです。

財務省官僚だった国会議員(麻生・宮沢・寺田等)と、積極財政派(高市等)は、そのことを知っています。しかし、ほとんどの国会議員はそれを知ろうともしない。

貴方は一国民として、どうすべきだと思いますか?

デスノートに

国民・玉木雄一郎が永田町で嘲笑のマト 〝103万円の壁〟撤廃メドで代表辞任か

やはり来ましたか。今更ながら財務省の情報ネットの凄さには驚きを感じますが、それだけ玉木氏の正当な減税論を、少しでも早く潰したいのでしょう。

まあ、不倫した方がアホなのは解ってますが、こういう手法で今までの有能な議員が数多く潰されてきました。

私の中では中川昭一財務大臣の酩酊会見(2009年2月)が一番のショックでした。「米の要請なら財務大臣でさえ潰す」という、米の国益のために動く日本の官僚の存在を知って。

『リーマンショック後、米国国債を買う事を日本に強要したアメリカに対し、G7の会議の場で中川昭一氏は「自分達のツケを日本に回すな」と拒否しました。それに怒ったアメリカは中川昭一を失脚させようとCIAと酩酊会見を仕組んだという疑惑です』(副島隆彦氏著「世界権力者人物図鑑」における記述より)

さあ、どういう結末が待っているのでしょうか。真っ当な日本の夜明けを見る事は出来るのか。やはり、デスノートが欲しいですね。

民主主義

>そして日本も・・・,高みの見物をしている場合じゃないですよね.

今朝、Wedgeの11月号を買ってきました。「民主主義は人々を幸せにするのか?」というタイトルに魅かれて。

まだ全部は読んでいませんが、P21からの京大名誉教授「佐伯啓思:さいきけいし」さんの論文は特に面白いです。

トランプさんは「大統領になったら、ウクライナ問題は24時間で解決できる」と豪語した。これはある意味、長く続くロシアとウクライナの戦いへの朗報となる。しかし、現状のお互いの占領地をもって境界線を引くのでは、ただの休戦交渉に過ぎない。

恐らくで恐縮だが、10年前に占拠したクリミア半島はロシア領として、あとの占領地は、お互いの緩衝地帯とし、そこに米軍の駐留部隊が入るのではないかと思う。

ウクライナへの援助を打ち切るというのは、結果の見えている戦いに、アメリカは、双方の国に対して強権を持って対処するという事。米民主党では、こういう英断が出来ないから、常に戦争の種を増やす事になる。

まさに米民主党は、民主主義の遅滞な部分と大衆迎合で、結論を先送りし過ぎたと言える。

日本は高みの見物どころか、岸田がウクライナ復興支援に約15兆円もの巨額な空手形を、世界中に何のアピールもしないまま約束したので、また、イラク戦争の恥を繰り返す事になります。

誰か言う人はいないのでしょうかね? 「15兆円もの金は、どこから出るんだ?」と。当然、国債発行しかありませんけどね。おい、共産党!庶民の血税だから反対と言わんかい!

4年前のアメリカは、民主主義国家ではなかった

(1) トータルニュースワールド on X: “2020に何が起こったのかは見ての通りです https://t.co/K1HqjEOOW7” / X

前回の2020年。バイデンが勝利した時の獲得票です。この時の総投票数は、全有効投票数よりはるかに多かったのです。こんな選挙がアメリカで4年前に行われ、誰もこの事実を無視しました。

今回の選挙では、「全米各地の体育館並みに広い開票所」を、上から見渡せる場所に、常時、「開票状況を飲み食いしながら監視できる即席のパブ」を設けて、4年前のような不正を監視したようです。

そこで着ていた「圧倒的に勝つぞTシャツ:too big to rig」がこれ ↓

トランプ氏大勝利、さあ世界が変わる、日本はどないするんや?石破はあかんで。高市で捲土重来や。 | ナニワの激オコおばちゃん

「rig」とは操作する、みたいな意味やそうで、つまりは不正を仕掛けても足らんぐらいに圧倒的(big)に勝つぞ、という意味で、応援のシャツがいっぱい売られてたみたいです。試しに「too big to rig シャツ」でググったのがこれ。  

【アメリカ大統領選挙】トランプ陣営、投票所「不正監視」へ10万人 米大統領選2024 決着シナリオ点検㊤投票 – 日本経済新聞

「2020年大統領選で起こったことを二度と繰り返してはいけない。神聖な投票を守るんだ」「当日はそれぞれの投票所に分かれて、厳しく監視しよう」。激戦州の一つ、西部アリゾナ州。共和党の地方支部は支持者のボランティアと投票日当日にどう動くか作戦会議を重ねてき…

トランプさんが当選したのは、アメリカの民主主義が守られた証明と言えるでしょう。

ジャパン・ファースト

>みなさんは,石破氏に「なに」を見ますか?

一国の総理と一国会議員とでは、国民の要求する所は違うと思うのです。

総理であれば、外見・知力(引き出しの多さ)・体力・判断力・発信力・影響力・伝播力・説得力等の総合力が必要だと思います。

一国会議員では、知力・体力・発信力があって、見た目が良ければほぼ大丈夫。

石破さんには、体力と若干の知力しか感じません。彼に「なに」を見ますか?・・ですから、期待値のことだと思うのですが、私は全く彼に期待する所は有りません。

トランプさんに決まったアメリカは、中途半端な人間には容赦ない判断を下すと思います。菅さんが訪米した時にバイデンから国賓扱いもされず、食事にハンバーガーを出されたような仕打ちを受けるでしょう。

まあ、岸田さんも、日本では国賓扱いだったと言われましたが、出迎えたのは大統領ではなく大使のエマニュエル。空港に赤い絨毯もなかったし、晩餐会の岸田さんは礼服だったのに、バイデンは普通の背広だった。

今の日本は実質的にアメリカの属国です。余程気概のある政治家が出なくては、こういう扱いが常態化するでしょう。

菅さんも、ハンバーガーが出された時に、「申し訳ないがパンは苦手です。日本にはお米のバーガーがありますよ。是非、日本で・・」くらいに切り返せなければ、外交は出来ません。

特にトランプさんは実利の人ですから、時間を割いて会っても、得るものが無いと判断されたらお終いです。

トランプさんに、「私はジャパン・ファーストだ」と強く言える総理でないと、彼は相手にしないでしょう。

面白い

>ええっ,そうなんですか? 意外です.まあ私も,ここまで石破さんがひどいとは思っていなかったので

石破さんには私が現職の頃、私が亀井郁夫氏の応援演説会を仕切っていた時に会場でお会いしました。

見た目以上に横巾も大きい方で、来られたばかりの地域なのに、その地域の問題点を演説に入れる巧みさには、正直驚いたものです。かなりの勉強家なんでしょう。

失礼な言い方ですが、あの風貌で地方の自民党員票(特にオバちゃん票)が多いのも何となく理解できるな~と思ったものですから。

でも、蓋を開けてみれば「こんなもン」だったので、この支持率との差は何? って思ったのです。

今回の衆議院選挙でも、広島県の投票率が全国最低だったって事。これは結構面白い現象だと思います。前自民党総裁の県が。。です。

総裁選の党員票数も、広島県では岸田派の林氏と上川氏を足した獲得票より、高市さんの票が勝っていた。この岸田王国の広島県がですよ。。この2つの現象は普通ではあり得ません。

広島県は特殊な例だとしても、全国の保守層は、この度の総裁選と衆議院選挙では「各政治家の質と、日本の近未来図」を、意外と冷静に見抜いているって事でしょうね。これからが面白い。