コシヒカリ5kg、東京都区部で過去最高4363円…コメ全体でも前年比77・5%上昇 2025‐2‐28 (略文)
生鮮食品を除く食料は5%(前月4.7%)上昇した。流通量減少や生産コストの上昇で高騰が続くコメ類は77.5%と、比較可能な1971年以降で最大だった。総務省が同日発表した小売物価統計でも、東京都区部の2月のコシヒカリ(5㌔)の価格は4,363円で過去最高だった。
無為無策の政府は、備蓄米21万㌧の放出を決めたようだが、「放出米を自由市場に任せる」とするなら米価は高値安定になるだろう。
減反政策の見直しもせず、主な対策は「飼料米への転換」程度。前述したように、農地15ha以上でなければ、専業の米農家は成り立たないし、そのような農家は数える程しか存在しない。
大まかに「日本が100人の村なら」今の農業人口は2人程度。残りの40人がサラリーマン、30人が年金生活者、残り28人がフリーランス(個人で仕事を請け負う人)と言われる。
勿論、フリーランスの中には多くの農林水産業者やパート従業員も含まれるし、サラリーマンの中にも兼業農家が存在するので、実際にはスパッとした分類は難しい。
いずれにしても、カロリーベース(1人1日当たり国産供給熱量/1人1日当たり供給熱量)の食料自給率は先進国中最低の38%で、エネルギー自給率12.4%という数字を並べると、如何に日本の政治家が無能であるかが分かる。
今回の備蓄米放出にしても、市場価格を下げて、庶民の生活を安定させたいなら、米価を市場に任さずに、21万㌧のコメを半額以下の5㌔2千円で市場に出せば良い。
市場を安定させるためには、差額は国が持つのが当たり前。財源は国債で賄うのも世界中の常識である。
これだけで次の参議院選挙は、与党過半数を超える事が出来る。このような事すら思いつかないのが今の国会議員なのだから、存在自体が税金の無駄と言われても仕方ないだろう。
以下の図は、「現在の日本のコメ流通経路」。これを見ると、今の不足分21万㌧のコメが、何処に隠されているか分かる。
「卸」と書かれている処を注目して欲しい。もし、政府が安い備蓄米を放出したら、瞬時に「卸」業者から、市場に米が流れ始める。それも、、破格値で。
所謂、「流通破壊」と言われる手法である。
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