飼い馴らされた日本人

確かにケインズは、乗数理論を用いて「公共投資の必要性」を説いています。そして、有効需要を創り出す必要性も説きましたが、政府がいくらお金を出しても、国民が将来を不安視してそれを貯蓄に回せば、消費性向は上がらない為に、景気対策にはならないとも言っています。

しかし、災害列島日本は「土建国家」でなくては、国民の生存は危ういのです。

くだらないフジの問題ばかり話題になっていますがしかし、本当に問題なのは、ここまで情報操作されても疑問も持たないという「飼い馴らされた日本人」の事です。

埼玉の道路陥没事故1つを例にとっても原因はたった1つ。何十年も掛けて、国家が必要なインフラ整備の予算を削ってきたからです。

八潮道路陥没の復旧工事、埼玉県補正予算案に40億円…再発防止へ下水道局定員を10人増 2025‐2‐5

この道は県道ですから修復予算は県負担ですが、国から支給されるインフラ整備予算が年々削られるので、道路・橋・上下水道・河川・トンネル・堤防等の公共事業予算が全て先送りとなっています。建設国債を発行すれば済む話なのに。

今は2025年。あと5年もすれば、全国の橋の54%は10㌧未満の重量制限や通行止めの措置が取られます。河川や港湾の4割以上は大雨洪水などの災害に対処できません。3割以上のトンネルは使用できなくなります。

今回のような道路陥没事故は、これから全国で頻繁に起こるでしょう。全国には、戦後すぐに作られ、既に耐用年数を超えているのに、予算が無いから新規に更新できないインフラが溢れかえっています。これが日本の現実なのです。

何故こうなったのか? 財務省が公共事業予算を減らし続けたから。まさに国が集団殺戮を企てているのです。