「宮崎正弘の国際情勢解題」令和五年8月14日(月曜日)
サンフランシスコは以前よりも深刻な不況に陥った。いや「深刻な不況」どころではない、町が死んだようになった。路上にはホームレスが溢れ、ひったくり、置き引きなどは日常茶飯の風景である。
治安が極度に悪化し、黒人の犯罪に警官は見て見ぬふり、950ドル以下の万引きは逮捕されない。留置所が満員だからだ。
サンフランシスコのユニオンスクエアといえば銀座だろうか。百貨店、ブランド店、高級レストラン、宝石商等々。203店舗が客を呼び込んでいた。年初には107店舗。半数近くが閉店していた。強盗事件の頻発が客足を遠のかせた。
かくしてダウンタウンがゴーストタウン化し、ビジネス街は閑散としている。ショッピングモールは軒並み閉店した、客がいなくなったのでホテルはデフォルト。この地区から選ばれているのがナンシー・ペロシ前下院議長だ。そのペロシの邸宅にハンマーを持った暴漢が押し入り、夫君が重傷を負った(22年10月28日)。
これが今のアメリカの現状です。多くの米有識者達は、USAの各地は内戦状態のようだと言っています。
「950ドル以下の万引きは罪に問われない」。日本円で約138,000円以下の万引きで訴えたら、訴えた方が270万円の罰金になるという事のようです。留置所が満杯だから。
こりゃあ、アメリカには頼れませんね。既にアメリカは、法治国家の体を成していませんから。鈍感力100%の岸田政権はどうすれば良いのか?
アメリカに国防の全てを頼りきっている日本は、今こそアメリカの圧力に対抗して、自立する道を選ぶべきではないでしょうか。