「デービッド・アトキンソン VS 池戸万作」 MMT、賃金上昇、政府支出についての論戦! ――論点は「財政出動」が「経済成長」に、つながるかどうか? など – Togetter
池戸氏側は、「政府支出」を増やせば「民間投資」も増えると主張します。対して、アトキンソン氏側は、「政府負債を増やしても、経済が成長していない日本」と、まったく正反対の主張をします。
全く正反対の主張ではありません。池戸氏は一般論としては正しいし、アトキンソン氏は少し掘り下げて、「例え財政出動しても、日本は投資額が少ない上に政府支出が偏っているから経済成長しない」という意味の発言ですから、どちらも正解です。
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このYouTubeに宮澤洋一氏とアトキンソン氏の対談がありますが、宮澤氏が日本の偏った政府支出について、判る人には判る程度のネタバラシをしています【笑】
宮澤氏は、「日本は社会保障費が大幅に上がっているので、なかなか成長しない。また、2000年頃には、おおよその公共事業支出が終わったので、、、」と。
つまり、経済成長するためには、国・企業・個人の投資が必要ですが、現状では「多くの企業の設備投資」はあり得ませんし、賃金が低ければ個人への投資もありません。
この状態で日本経済に投資できるのは国(政府)だけなのですが、その政府が公共事業にさえ国債発行しないで、PBの黒字化のために、社会保障費の増加分の予算を他の予算から差し引いて予算組みしています。
だから、生産的支出(投資効果が望める支出:公共投資など)をしないので経済成長しないのです。
宮澤氏は、日本が災害大国である事実から目を背けています。地方自治体の管理する「道路・橋・上下水などのインフラ」は、もう限界点を過ぎています。
少し話がズレますが、それが分かっているから小さ過ぎる自治体を整理して、過疎・辺地などの地域住民を、ある程度まとまった人口の街に移住させるために、国は合併建設計画を立てさせたのです。
2度の合併から15年以上経過して、人口13,000の佐伯町は9,000人台になりました。人が多く住み、病院・学校・スーパー・商店街が揃う街並みと、自分達が住んでいる処が同じ「廿日市市」ならばと、若い人達は佐伯という町を捨てたのです。これは必然的な出来事だと思います。
そして、高齢者だけで住まう地域は、町内会も構成できないレベルとなり、最後の住民が病院に入ると、その地域は猪と鹿が移り住む無人の地と成ります。
それは何に問題があるか? 国が地方自治体の望む公共事業に予算を付けないから、生活インフラの整備が出来なかったからです。これがしっかり出来ていれば、合併なんか必要無かったのです。
でも国は、PB黒字化のために過疎・辺地から補助金事業を無くし、道路・橋・河川・林道整備などの公共投資を抑制して、合併して大きな市になった上で予算組みしなければ、道路の維持管理も出来ないようにした..。
財務省の洗脳で「公共事業は悪」と思われている方は多いと思いますが、「監視の目が届かない地域」ほど、公共事業による災害対策が重要なのです。
それを否定して、国債発行を阻止するために公共事業無用論を述べる大蔵省官僚出身議員の宮澤氏。あと6年間も日本の財政を悪化させる資格を与えたのは、広島県の有権者です。