最後は教育長に質問です

次に、「子供と教科書全国ネット21」という団体から、下村文部科学大臣の「教科書改革実行プラン」へ抗議が来た問題を問います。

この政府見解は、平成26年度の中学教科書の検定から適用され、改正の目的は、「南京事件や従軍慰安婦に関する記述が偏っている」という意見を受けて、「バランス良く教えられる教科書にするために」としています。

これまでの規定においても、「未確定な時事的事象について断定的に記述しない」となっており、慰安婦等については控えたようです。

しかし、検証されてもいない南京事件を、虐殺などと事実であるかのように記述し、広島長崎の原爆投下を、さも日本の責任であるかのように書く教科書会社は、いったいどこを見て書いているのか。

教科書会社も、当然売れなくては商売になりませんから、教科書選定のもととなる「教職員による教科書選定」を最も重視します。

廿日市市に限らず、ほぼ、どこの市町村でも、教育委員会議は、現場の教職員が選ぶ教科書を、異論なく採択しています。

多くの教科書会社が出したものを、採択するエネルギーは相当なものですから、日々忙しいノンポリの教職員は誰もしたがりません。

その大変な仕事をするのは、ある目的があるから。

選定にあたる全ての教職員がそうだとは言いませんが、一部の偏った思想の人々にとっては、自分たちの思想に最もふさわしい教科書選びが可能となりますから、嬉々として参加しているに過ぎません。

従って教科書会社は、昔から、日教組が喜ぶような反日思想や自虐思想タップリな内容のものを自主的に作り、結果、それが最も売れていた時代が続きました。

しかし、それに気付いた良識ある人々が、「新しい教科書をつくる会」を立ち上げ、次第にマトモな教科書が出始めたので、余り極端な記述のある教科書を選べなくなったというのが真相です。

話を戻しますが、今回の検定基準改正は、新たに

①「特定の事柄を強調しすぎない」

②「近現代史で通説的な見解が無い場合は、その事を明らかにし、児童生徒が誤解しない表現にする」

③「政府見解や最高裁の判決に基づいた記述とする」というものです。

そして、「教育基本法の目標に照らして、重大な欠陥があれば不合格にする」という点については、3月に規定する方針となっています。

ここのどこがおかしいのでしょうか?

「子供と教科書全国ネット21」なる団体は、2月には教科書のゲラ刷りが出来るからルール変更は拙速(せっそく)であるといいます。

そんなものは、最初に「未確定な時事的事象について断定的に記述しない」という項目があるのですから、それに従った内容でない方がおかしいし、全て同じ条件で検定を受けるのですから機会は平等です。

また、「政府見解に基づいた記述は、自民党の教育への不当な支配・介入である」と書いています。 が

民主党時代に、あの日教組のドンである輿石参議員議員は、それまで日本の教育へ不当支配と介入をし続けた日教組主催の新春の集いで、「教育の政治的中立と言うが、それはあり得ない。政治から教育を変えていく、そんな勇気と自信を持ってもらいたい」と発言しています。

まさに、天に唾吐く行為であります。 この件についての、教育長の考えを問いたい。

また、2つ目には、この改正は「近隣諸国条項」を骨抜きにするものだと書いています。

これは、昭和56年度の高校の歴史教科書で、中国への侵略が進出に変更されたと、日本記者クラブが中国・韓国などにご注進に及び、3国が騒ぎ出したことから始まりました。

当時の、宮沢内閣官房長官が火消しに廻る際に、「日本の教科書は近隣諸国に配慮する」という文言を入れましたが、愚かにも、後にその報道は、日本TV記者の誤報であったと判明しました。

誤報なら取り消せばよいのに、そのままに放置した政府も異常ですが、「近隣諸国との外交関係に配慮する」と言う政治的配慮で、世界百数十ヶ国の中でたった3ヶ国の、中国・韓国・北朝鮮の主観に基づく歴史観に、迎合する教科書を作れと、ネット21の彼らは言っているわけです。

まさに、「教育の政治的中立はあり得ない」という日教組の考えを表しています。

その近隣諸国である「中国・韓国・北朝鮮の教科書作成に関し、日本が干渉できる規定がない事」を問題とする意見が何故無いのでしょうか。

自国の教科書内容を、自国で決めるのは世界の常識です。

それなのに、日本をおとしめようとする近隣他国の歴史観に、自国の教科書を合せて、子供達をどうしようと考えているのでしょうか?

そのような気概も誇りも無い連中に、日本の未来を担う子供達の教科書を語る資格など無いと考えますが、教育長の考えを問います。