今回、様々な事例を勉強させて頂きましたが、全国的に見ても、生活保護費支給日にパチンコ店が繁盛する事も、公然とした事実でありますし、北海道滝川市での、元暴力団員の夫婦への2億4000万ものタクシー代不正支給事件や、覚せい剤取締法違反などで逮捕された容疑者などの約2割が生活保護を支給されていた事件なども、マスコミで大々的に取り上げられました。
しかし、憲法第25条の一項には、「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と明記してある以上、一部の人々の不正を明らかにしながらも、本当に困っている国民には、等しく健康で文化的な生活を 送って頂かなくてはなりません。
この憲法に明記してある「全ての国民」とは、当然、日本国民の事でありますが、今年10月、永住外国人の生活保護問題が、衆議院予算委員会で取り上げられました。
その委員会では、日本人の生活保護率に比べ、在日朝鮮人と韓国人の生活保護率が格段に多いとの発言がありました。
資料を調べますと、2010年の国勢調査での日本人の総世帯数は、5,115万8,359であり、今年7月時点の生活保護世帯数は160万8,994ですから、全体の生活保護率は約3.14%となりますが、一方、厚生省が2010年に調査した韓国・北朝鮮を母国とする在日世帯は190,246であり、そのうち、生活保護世帯は27,035ですから、保護率は14.21%。
従って、世帯ごとの比較では、在日の韓国・北朝鮮の人々は、日本人の受給者に比べて、4.5倍以上も多いことがわかります。
ご存知のように、今回、国会で問題になった「在日外国人への生活保護支給の根拠」は、昭和29年5月8日に出された厚生省社会局長通知による「当分の間」の行政措置であります。
しかし、憲法第98条では、「憲法の条規に反する法律、命令等は、その効力を有しない」となっており、 その憲法の理念に明らかに反している、一行政庁の局長程度の通知が、約60年も経過した現在まで 大きな見直しもされずに放置されている現状は如何なものか。
日本人に比べて、特別永住外国人の受給率の高さは、明らかに問題であると、国会で語られました。
「当分の間」を60年も放置した国の責任は非常に大きいと思います。
このたび、永住資格を持つ在日中国人女性が、相当額の預金があるにも関わらず、生活保護申請をした事案では、平成24年7月18日の最高裁判決で、その申請を却下。
その際、裁判官全員一致で、「永住外国人は生活保護法の適応対象ではない」との判断を下しています。
これは最高裁の最終判決であり、くつがえることはあり得ません。
生活保護法第一条でも、「この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い・・・」と書かれており、保護対象者は日本国民に限定しています。
つまり、永住外国人には法的な受給権は無く、あくまで人道的な見地から、自治体の裁量で当分の間、生活保護が支給されているに過ぎないという判断です。
では、永住外国人とは何なのか? という問題に行き着きます。
(次に続く)