ウクライナの攻防

プーチン露大統領、親露派支配地域の独立承認 大統領令に署名 | 毎日新聞 (mainichi.jp)  2022/2/22

ロシア・プーチン大統領の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立承認を祝う人たち=ウクライナ東部ドネツクで2022年2月21日、AP

 ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ東部で親露派武装勢力が求める「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認する大統領令に署名した。ウクライナ情勢はいっそう緊迫化し、米欧との対立がさらに深まるのは必至だ。

以前、沖縄独立のお話をしましたが、今回は絵に描いたように同じ局面になりました。住民投票過半数で独立の手続きに入り、住民の意志を根拠に独立宣言をして、1国からでも独立の承認をもらう。

今回、おかしいのは、母国ウクライナの意思が対外的に示されていない事。当然、反対なのでしょうが、マスゴミでは一切語られないのは異常です。

ロシアの出来レースだ!」と言うだけなら、当事者であるウクライナの意見が最も重要なはずですが、これはもしかして、米露の落としどころとして「ウクライナ中立」の確約が出来たのかも知れません。

だからロシアは、北方領土の時のように、境界線を広げる「火事場泥棒」を仕掛けて来たのではないかと思います。ロシアは未だに、ウクライナ東部に1000発くらいのロシア製ミサイルを預けていますし、ハード事業だけでなく、穀倉地帯ウクライナの小麦生産機構を破壊する事はできません。

また、米は、ロシアとシナの両面対決が出来るほどの余裕はありませんから、極めて軽い経済制裁と遺憾砲程度で終わるのではないでしょうか。かなり希望的な観測ですが、これをシナがどう見るかの方が問題ですよね。

ウクライナの攻防” への2件のコメント

  1. 今日は引き続いてコメントします.

    ルーピーポッポの「最低でも(米軍は)県外」を思い出しますね.日本人として忸怩たる思いがありますが,沖縄は米軍がいるから中共に取られずに済んでいます.

    ついでと言っては何ですが,その逆の北方4島はロシアに取られたままです.

    日本には,「主権とは何か」の概念がありません.専門家は知っているでしょうが.学校教育でも教えていないでしょう.これは,良くも悪くも,です.

    以前コメント欄に書いたと思いますが,日本は国家の成立がきわめて古く,建国記念の日においても,これは独特なのですよ.他国の支配から具体的に抜け出して,主権を得て独立したという,いわゆる独立記念日(インデペンデンス・デイ)ではない.

    ただただ,赤ちゃんが生み出されるように日本もまた生まれたという考え方です.何と汚れなく,幸運な歴史でしょう.それゆえに,日本が先の戦争で他国を傷つけたと言われて,それに贖罪意識を持つのも分かる気がします.よそ様のご家庭に邪魔をして,子供を痛めつけてしまった,というような感覚なのでしょう.無論私もそのような感覚もまた,持ち合わせています.

    しかし,繰り返しますが世界は違います.少なくとも近現代史を支配する欧米の国家観は異なっている.彼らにとって一番大事なのは「インデペンデンス・デイ」である.ということは,他奥に支配されていた(=鏡の裏側から見ると,他国を支配していた)ことはデフォルトなのです.そのうえで,とにかく誰がどこを支配するかの合戦をやっている.

    ですから,先日のMadDogさんの紹介されたように,「ロシアから見たら,西ヨーロッパが攻めてきた!」みたいな主張も出てくる・・・のですが,これまた繰り返しますが,日本人はあくまでも公平の原則に立って,反対側の意見,ここで言う相手方はウクライナですよ!! も聞かなきゃ意味がないのです.

    ロシアさんには悪いですが,ロシアがパリ・ロンドンに侵攻しなかったのは,理性的であったからではなく「単に力不足だったから」です.弱かったからにすぎません.その代わり,自分より弱い東欧を,西欧とは比較にならないくらいに残虐なやり方で支配してきましたよね.ちょっと話がそれました.

    ちなみに,寝るけーのさんが不思議がっているのは,その当事者であるはずのウクライナからの声が,ちっとも報道されない事実ですよね.元来,日本がウクライナの現政権に主権を認めているのなら,その当事者の意見も同等に扱わない限り公平ではありません.

    今回プーチンが国家承認したとか言っていますが,国家が承認されるというのは,最終的には「国際的な相互承認」です.周りの国家がそっぽをっ向けば,そんなもの紙きれでしかありません.

    いずれにせよ今回ロシアは「王手」を出してきました.要するにボールは欧米(+日本)に渡されたわけです.それにどう答えるか? という話です.そして,寝るけ~のさんのざっくりとした読みでは,「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を東西の緩衝地帯として,米・ロが手打ちをする可能性を指摘されている.

    しかし,これは根本解決ではありませんよ.やはり決定的に大事なのは「主権を持つウクライナ国の意思」です.ウクライナの辺境をロシアに割譲したところで,ウクライナのNATOへの参画の可能性は残されています.

    私はロシアはウクライナのこの動きは,絶対に承認出来ないものだと見ています.ウクライナは,ソ連時代にあまりにも深く関わっていたのです.現在もロシアのトップシークレットを,少なくとも技術的側面においてあれこれ握っているに違いありません.寝るけ~のさんが言う「ロケット」も,ただそこにおいてあるのではなく,その開発・生産・メンテ技術を含めてウクライナが握っているはずです.

    そういえば,中共がかっさらって再利用しだした空母もウクライナ製でしたよね.

    ロシアの軍事技術はかなりの割合でウクライナ製.こんなものがNATOに流れたら,ロシアは今一度崩壊せざるを得ないでしょう.

    米・ロ・EU 所詮は皆卑怯ですね.一番大事なところを「ほうっかむり」したままです.こんな連中に,どうして気後れしなきゃいかんのかって,私は本気で憤っています.

  2. とあるところで見つけたウクライナの実際の説明です.Facebookでの書き込みだそうですが,私はFB
    FBなどしないので,真贋はそれぞれご自身でご判断下さい.

    いずれにせよ,私には「生の声」として最も分かり易い書き込みでしたので,紹介します.なんて言うか,常識的です.

    ーーーーーーー以下,見つけた書き込み

    ウクライナの状況について。

    世界中でウクライナの状況について注目が集まる中で、ここまで大々的に取り上げられ、日本を含む各国でウクライナの状況について関心が向けられていることに対してありがたいと思う一方で、日本での報道はあまりにも表面的で実体を捉えられていないことはとても残念に思います。一部の日本メディアに呼ばれた「専門家」は堂々とロシアのプロパガンダを広めていることに対しては怒りさえも覚えます。

    ウクライナでの戦争が長引くにつれて、SNS上では政治的な投稿はあえてしないようにしてきましたが、25年以上過ごした第二の母国でもある日本でウクライナについて誤った情報が流れているのを見ると、黙って見ているのにも限界を感じます。

    実際にウクライナで今何が起こっているか、ロシアによる侵略は、歴史を知らないと分からない部分も多いですが、在日ウクライナ人を呼んで、どれだけウクライナの家族のことを心配しているか、ウクライナでの日本人がどう過ごしているのか、さらには、子どもが銃を持っている動画を流して不安を煽るような報道には正直失望しています。モーニングショーなどはもってのほか、「専門家」を呼んで解説するような番組でも、問題の本質を一切捉えられていないというのが現状です。

    長くなりますが、ひとりでも多くの人に実際の状況がどういうものなのかを理解してもらいたく、考えをまとめてみることにしました。

    まず1点目。そして最も重要な点。
    報道を見ていると「ロシアは本当にウクライナを侵略するのか」というようなヘッドラインが目立ちます。
    ウクライナとロシアとの戦争はすでに8年前に始まっています。

    繰り返します。
    ロシアはすでにウクライナを8年前に侵略しています。
    2014年にクリミアから始まり、ウクライナ東南部のドネツク、ルハンシクでは何万人もの人が戦争で亡くなり、帰る場所をなくしています。

    ウクライナの東南地方にいるのは「親露派勢力」ではありません。「ロシア軍」です。
    8年もの間、戦争を長引かせるためには、相当な資金も軍事力も必要です。普通に考えると一部の地方のウクライナ人の親露派達だけで構成する事は物理的にも資金的にも無理です。現在占領されている地域は、ロシア政府の介入無しでは成り立たちません。

    2点目。
    報道では「クリミアや東の地方では元々、ロシア語を話す人が多く、ロシアに親近感を感じる人が多い」という情報をよく目にするかと思います。そして、東はロシア派、西はEU派などの「解説」を通してウクライナを東と西で分けたがる専門家が多いですが、ウクライナは一つの国です。

    このような解説は日本全体を関西と関東の二つの軸で分けるのと一緒です。考え方やカルチャーなど違う要素がありつつも一つの国です。実際、ウクライナにはロシア語を話す人も多いですが、ほとんどがウクライナ人としての認識をもち、ロシアの一部なんかになることは望んでいません。

    ではそもそもなぜウクライナの一部の地方では「ロシア系ウクライナ人」が多いのかを理解する必要もあります。
    日本ではあまり知られていませんが、第2次世界大戦前にスターリンは「ホロドモール」というジェノサイドを実行し、ウクライナ人が独立できないように、計画的に餓死させています。私の祖父母やそれ以外の人の体験談を聞くとそれはあまりにも過酷で、スターリン政権はウクライナ人から生きていくための最低限の食物も奪い取り、さらにウクライナの国境から逃げようとする人は射殺され、1,000万人もの人を命を奪いました。
    (参考:2020年には「赤い闇 スターリンの冷たい大地で」という事実の基づいた映画も公開されています)

    当時、ウクライナの独立意識が高かった東や南の地方では、ホロドモールの影響は特に大きく、東や南の地方に元々住んでいたウクライナ人はスターリンによって大量虐殺され、その代わりにロシア人の住民が送り込まれています。

    クリミアも同様です。報道では「クリミアは元々ロシア系住民が多い」と言われることが多いですが、これは事実ではありません。クリミアは元々「クリミアタタール人」が住んでいましたが、ほとんどがソビエト政権によって、シベリアに強制移住させられ、多くの人の命が奪われています。追放したクリミアタタール人を入れ替えるかのように、ロシア人が送り込まれたことから、今ではロシア系住民が多いのです。

    つまり、ロシア系住民が多いのは、ウクライナ人やクリミアタタール人がロシア人によって大量虐殺されたことが背景にあります。
    ウクライナがソ連から独立した後、一部のクリミアタタール人は帰還することができましたが、それでも人口の1割程度にとどまっています。そして今でも、クリミアがロシアに占領された後、クリミアタタール人は命に危険を感じながら生活をしています。

    3点目。
    「ウクライナではロシア語が禁止され、ロシア系住民が反発している」なども残念ながら報道されています。
    この事実は一切ありません。繰り返しますが、これはうそです。

    ロシア語ができない身として、実際の経験から話をすると、ウクライナに帰ると必ず、どこかではロシア語で話かけられます。その一例として、数年前ウクライナの空港でチェックインしようとした時に、ロシア語で話しかけられたので、ウクライナ語で話してもらうようにお願いしたら、拒否。

    想像してみてください。
    区役所に行ったときに中国語で話しかけられ、どんなにお願いしても日本語で話してもらえない、という状況と一緒です。
    ネタではなく、これは実際にウクライナで起きています。ウクライナは公共施設ではウクライナ語での対応を必須とするように数年前に法改正を行なっていますが、日本のように、自身の言語をもつ独立国家として当たり前のことをしただけです。

    ロシア語がウクライナで禁止されている事実はなく、地域によってはむしろウクライナ語を話す住民が肩身せまく暮らしています。

    4点目。
    「ウクライナはNATOの介入をやめるべきだ。そうすれば状況が収まる」とも解説でよく言われています。
    ウクライナはロシアの言う通りにすべき、アメリカの言う通りにすべきと言う議論をする前に強調したいのは「ウクライナが独立国家」であることです。自分の国を守るために何をすべきで、自分の国民が安心して生活できるように何をすべきかの決定権はウクライナにあります。ウクライナは単純に「自分」の国民が「自分の国の中で」平和に暮らしていけることを実現しようとしているだけです。平和以外何も望んでいません。

    日本には日本のことを決める権利はありますよね。アメリカにもその権利があって、ロシアにもその権利があるのに、なぜウクライナはその決定権はないのでしょうか?なぜロシアの言いなりにならないといけないのでしょうか?
    あまりにも理不尽ではないでしょうか?

    ウクライナは遠い国の出来事で自分には関係ないと思うかもしれません。
    1点覚えていただきたいのは、2014年まではウクライナは日本と同じく、一切戦争をしてこなかった国です。

    戦争をしてこなかっただけではなく、1994年にはブダベスト覚書に署名しています。ロシアを含む協定署名国が、ウクライナの既存の国境を尊重することを条件に自ら核兵器を手放しています。今後も戦争をすることがないという認識であったために、平和に慣れすぎてロシアからクリミアを奪われた時には、まともに機能する軍隊も、軍用品もありません。軍事力があれば、今の状況は起こっていなかったかもしれません。

    核兵器を手放すことによって国境を尊重してもらうことを約束されたのに、簡単にその約束を破られると今後、自ら核兵器を手放す国ははたしてでてくるのでしょうか?

    2014年のマレーシア航空17便撃墜事件を思い出して見てください。オランダ、マレーシア、オーストラリアなど298人の一般人がロシアによって命を奪われています。
    今のロシアのさらなる侵略を許せば、軍事力によって他の国の乗っ取ることに対してGOサインを出すことになります。
    そうなると、各国の安全は今まで通りに保証できるのでしょうか?