沖縄の知事選について

玉城デニー氏、26日に出馬表明 自公維推薦の佐喜真氏と一騎打ち 

https://www.sankei.com/politics/news/180823/plt1808230016-n1.html

デニー氏

9月30日投開票の沖縄県知事選をめぐり、今月8日に死去した翁長雄志知事の支持母体「オール沖縄」に参加する共産党、社民党や労組などでつくる「調整会議」は23日、自由党の玉城デニー幹事長(58)=衆院沖縄3区=に立候補を正式に要請した。玉城氏は出馬する意向を固めており、自民、公明両党が推薦する宜野湾市の佐喜真淳前市長(54)との事実上の一騎打ちの構図が固まった。(中略)

佐喜眞氏

 一方、自民党県連は23日、日本維新の会に佐喜真氏の推薦を求めた。維新の下地幹郎国会議員団政調会長は前回知事選に出馬し、約7万票を獲得している。前回自主投票だった公明党も推薦を決めており、佐喜真氏陣営は「自民、公明、下地」(政府高官)の態勢で勝利を目指す。

 玉城氏陣営は翁長氏の「弔い合戦」を前面に出して戦う方針だ。自民党県連幹部は「どれだけ翁長票が入るか分からない」と警戒を示す。

さて、これまでの経緯を、おさらいしてみますと。

「革新候補選び混迷」https://vpoint.jp/okinawa/118814.html(少し参照)

・現在の沖縄県議会は定数48。その内、与党27(社民6・共産6・社大3・諸派3・無所属9)、野党15(自民14・無1)、中立(公明4・大阪維新2)。

・前回の知事選は、県議会は自民も公明も縛りがゆるくなり、翁長氏に「オール沖縄」と言われても仕方ない状況下で、下地氏も維新から立候補して保守分裂の様相。

・今回は安倍総理・菅官房長官の判断で、自民・公明の連携の動きが早く、水面下で下地氏との連携も出来ている。⇒ 公明が自民とつるんだ瞬間に、沖縄県議の諸派・無所属議員の多くは、普天間基地のある宜野湾市長の佐喜真氏支持に廻る可能性大。

堂々と選挙違反

・県内建設大手「金秀」グループの呉屋守将氏、副知事の謝花喜一郎、富川盛武両氏、前名護市長の稲嶺進氏、県議の赤嶺昇氏(会派おきなわ)の5人が挙がったが、5人のうち、意欲を示したのは赤嶺氏だけ。⇒数々の選挙違反で有名な赤嶺氏は、出る気満々。この時は、玉城氏の名前はない。

・候補者選びで難航を予想した革新陣営は、翁長氏の「呉屋氏か玉城氏指名を遺言」として「弔い合戦」に持ち込み、県民の同情を得ようとした。社民と共産の作戦。⇒ 「後継者指名」は、県政の私物化に過ぎないだろ。さすがクズ野党は、民主政治の基本も知らないらしい。

・呉屋氏は早々と立候補を固辞。一方、玉城氏は出馬の条件として、呉屋氏が選対本部長となり、選挙資金の確保を挙げた。しかし、呉屋氏は「支援はするが、選対本部長は固辞」⇒ これからも補助金漬けの沖縄で儲けたいから、負けそうな選挙に「捨て金」は出さない!

・翁長県政を支えてきたホテルグループは、県知事選は「自主投票」と決めた。⇒ 呉屋氏と同じで、経済界は結果が全て。

・玉城氏は8月20日、コミュニティFM「ロザ」という公共の電波で、「出馬しないなら、衆議院議員を辞職する!」と爆弾発言!⇒ まあ、見事な馬鹿としか言いようがありませんな。

・この爆弾発言により、玉城氏の知事選出馬は、当落に関係なく、「衆議院議員玉城氏」から「次期衆議院議員稲嶺氏」へ、話がつながる。⇒   これで、「玉城さんの後釜が、名護市長選に落選した稲嶺かい!」 という落ちになると思います。

今度の総裁選で、新たな安倍政権が誕生したら、来年の通常国会直前に、「憲法改正」を論点にして衆議院の解散があるかもしれません。これに「稲嶺さん」が立候補するのでしょうが、そこで、今回の知事選出馬を無視された浦添市選出の県議「赤嶺氏」が対抗馬で出れば、美味しい結果が想像できます。

市議会から県議会へ、県議会から国会へというステップが、他県より多く行われている沖縄県では、選挙に強い赤嶺氏が浦添市の選挙区からいなくなれば、他候補はとても助かります。当然、全市的な応援体制が組まれ、近隣の大票田である那覇市・宜野湾市にも影響が及びます。

名護市の市長選挙で落選した稲嶺さんと、充分に良い勝負が出来るでしょう。

その革新系の票を2分させておいて、自民・公明が、若い保守系の女性候補でも立てれば絶対に勝てますよ。 如何でしょう?

 

 

沖縄の知事選について” への1件のコメント

  1. 更新ありがとうございます。第一列島線の要であるはずの沖縄、台湾の重要性について国民があまり興味を持っていないのは、小学校で習ったメルカトル図法で描かれた地図の影響も大きいのかも。やはり、「逆さ地図」を使って地政学を学ぶことは重要かと。
    沖縄知事選といえば、当初は保守系候補も混沌としていましたのでヤキモキしてました。願わくば、各陣営にしこりが残っておりませんことを。
    革新の後継者候補として名前が挙がった「金秀」の呉屋氏、今まではオール沖縄の金庫としてフィクサーとして、黒い噂が多かった方ですよね。候補として表に出てきていたら、ある意味 面白い結果が待っていたかもと思うと残念です。