>そして日本も・・・,高みの見物をしている場合じゃないですよね.
今朝、Wedgeの11月号を買ってきました。「民主主義は人々を幸せにするのか?」というタイトルに魅かれて。
まだ全部は読んでいませんが、P21からの京大名誉教授「佐伯啓思:さいきけいし」さんの論文は特に面白いです。
「民主主義の危機が叫ばれ、それを取り除けば、さも上手くいくような言説が流れる。しかし、危機の本質は、このシステムの内部にこそ宿っているのだ」(以下、要約文)
第一に、民主主義が上手く機能するには、社会の中に、一定程度の中間層が必要。経済格差等の対立は、民主主義の分断につながる。
第二に、民主主義は往々にして、論争による勝敗を好み、過度な自己主張は道徳的な価値を破壊しかねない。
第三に、「ポピュリズムは民主主義に反する」と言われるが、「政治に民意を反映させろ」とは、「政治は大衆迎合であれ」と言うに等しい。現代の高度な情報文化は、大衆扇動家(デゴマーク)を生み、「独裁者」を生み出す危険性をはらんでいる。
第四に、民主主義は、価値に対する相対性が重要であり、「真理など誰にも分からない」という前提で成り立っている。それゆえ、民主主義の意志決定は時間が掛かり、忍耐が必要となる。しかし、人々は「リーダーの即断」を常に求める処に民主政治の困難さがある。
今、我々の世の中は、「独裁主義・権威主義Vs民主主義」の対立が起きてはいるが、民主主義の危機は、外部からだけではなく、内部にこそある事をまず自覚しなければならない。
トランプさんは「大統領になったら、ウクライナ問題は24時間で解決できる」と豪語した。これはある意味、長く続くロシアとウクライナの戦いへの朗報となる。しかし、現状のお互いの占領地をもって境界線を引くのでは、ただの休戦交渉に過ぎない。
恐らくで恐縮だが、10年前に占拠したクリミア半島はロシア領として、あとの占領地は、お互いの緩衝地帯とし、そこに米軍の駐留部隊が入るのではないかと思う。
ウクライナへの援助を打ち切るというのは、結果の見えている戦いに、アメリカは、双方の国に対して強権を持って対処するという事。米民主党では、こういう英断が出来ないから、常に戦争の種を増やす事になる。
まさに米民主党は、民主主義の遅滞な部分と大衆迎合で、結論を先送りし過ぎたと言える。
日本は高みの見物どころか、岸田がウクライナ復興支援に約15兆円もの巨額な空手形を、世界中に何のアピールもしないまま約束したので、また、イラク戦争の恥を繰り返す事になります。
誰か言う人はいないのでしょうかね? 「15兆円もの金は、どこから出るんだ?」と。当然、国債発行しかありませんけどね。おい、共産党!庶民の血税だから反対と言わんかい!