朝は米食か芋とぬか漬け、昼食は焼き芋やふかし芋、夕食のおかずは焼き魚一切れとすまし汁…
大豆が無いため、味噌・醤油が作れず、味噌汁すら毎日は飲めません。卵は7日に1個、お肉などは9日に1食。もしも日本の食卓が、こんなに質素になるといったら、あなたは信じますか?
実はこの食事、「もし全ての輸入が止まったら」と農林水産省が試算したものです。
「いやいや、輸入が止まるなんて…」と思われるかもしれませんが、実際、ウクライナ侵攻などを受けて、
・世界のパーム油の約6割を生産するインドネシア政府は、4月下旬に パーム油の禁輸措置を導入
・世界第2位の小麦生産国インドは、5月中旬に小麦の輸出停止
・マレーシアは6月、月間360万羽分の食用鶏肉の輸出を停止など、、、
6月7日時点で、実質的な輸出禁止に踏み切った国は20カ国にものぼるといいます。(米シンクタンクの国際食糧政策研究所(IFPRI)より)
それも小麦や植物油、鶏肉・牛肉、砂糖など、食卓や飲食業に欠かせない品目ばかり…「もし輸入が止まったら」は夢物語ではなくなりつつあります。
日本の食料自給率は、先進国の中でも最低水準の37%。(2020年度のカロリーベース自給率、農林水産省発表)
つまり食べ物の約3分の2を輸入に頼っている状態なのです。普段はあまり意識されないものの、かなり深刻な問題を抱えてしまっている日本の食料事情。
しかし、実は今から80年以上も前…日本の食料自給がまだ80%ほどだった頃から「このままだと日本の農村は没落する」と警鐘を鳴らしていた男がいました。それは…「日本陸軍史上最高の頭脳」とも言われた石原莞爾。日中戦争の2年前、1935年に行われた講演で、「このままだと日本の農村は滅亡する」と警鐘を鳴らしていたのです。
「非常時と日本の国防」石原莞爾 講演録より 「危機管理コンサルタント:丸谷元人氏」監修